2020年5月21日木曜日

通勤・通学電車は3密なのか?

 緊急事態宣言を解除、外出自粛要請を緩和するなど社会生活・経済活動を再開する動きが進んでいる。
 そうは言ってもいきなりコロナ以前に戻れるはずもなく、ソーシャル・ディスタンスを保つなどして「3密を避ける」ようにとの訴えは続いている。3密とは「密閉、密集、密接」を指す。レストランではテーブルを離して置くだとか、スーパーのレジでは間隔を開けて並ぶであるとか、学校では分散登校するであるとか、3密を避けるあの手この手が言われている。
 逆にいえば「3密を避ければ」これまでの社会生活・経済活動を再開して良いという意見が多くなっている。
 ところで、通勤・通学電車は3密なのだろうか? 私は3密だと思う。普通に考えればそうだろうと思うのだが、皆さんはいかがお考えだろうか。
 どうして私がこんな言い方をするのかと言うと、報道を見る限り、通勤・通学電車に触れないようにしているような気がするのだ。
 さぁ社会・経済活動を再開しよう。でも3密は避けてね。会社も学校も、レストランも映画館もイベントも、3密を避けて再開しよう。・・・でも、通勤・通学電車を使わずに、どうやって会社や学校に行けと言うんだ? 通勤・通学電車は3密でないから良いと言うのか? 通勤・通学電車だけは仕方ないから、3密だけど乗れと言うのか?

 学校に関して、私見を述べる。日本全国のすべての学校を一律に扱う必要はない。地域によって、学校の種類によって環境は大きく違うのだから、個別に判断すればよい。
 地方の学校は今すぐにでも普通に再開しよう。都会の学校であっても、歩いて通える公立の小学校・中学校も普通に再開してよい。
 東京都立高校は慎重に考えよう。通学電車に片道1時間以上乗ってやってくる生徒が多いからだ。都会の私立学校は要注意だ。中でも都心にあって首都圏一帯から生徒が集まってくるような私立の中高一貫校は最も危険だ。

2020年5月16日土曜日

加勢鳥


 2020年2月11日(祝)の山形県「かみのやま温泉」あたりで行われた祭「加勢鳥」。自ら「奇習」と名乗っている。その日に東京に戻る予定でかみのやま温泉駅から山形新幹線に乗るついでに見学した。
 藁の着ぐるみをサポートする係の人の半被(はっぴ)に「加勢鳥保存会」と書いてある。若い女性2人組が一緒に動いていた。でも彼女らの話す言葉が東北の人のそれじゃない。そこで聞いてみた。「地元の方ですか?」

 笑いながら答えて曰く。「いや … 実は1週間前に保存会に入ったばかりで」。なるほど「にわか保存会ですね」とツッコミを入れた。「はぁ … まぁ … 」、正直に答えてくれた。いや、別に、それで全然良いんですよ。
 例年なら雪に埋もれている中でやるらしいが、今冬は山形でも雪が少ない。

2020年5月11日月曜日

「不要不急」の反対は?

 外にいるのに良い季節だが、虫も多くなってきた。そこで、蚊帳 を張った。
 イケアで税込み ¥1,999 で買ってきた。ところで、先日の 羽田空港 への外出と同じく、これも不要不急ではない。オンライン授業のためという「必要」がある上に、今週中に始まるのに間に合わせるためには「至急」やらなきゃいけない。というわけで、これも「不要不急」どころか「必要至急の外出」だったわけである。


 ところで、だ。ふと思ったのだが、「不要不急」の反対は、本当に「必要至急」なのだろうか?
 「不要」の反対が「必要」で、「不急」の反対が「至急」だとしよう。でも、そもそも「不要不急」の意味が「不要かつ不急」ならその反対は「必要または至急」になり、「不要不急」の意味が「不要または不急」ならその反対は「必要かつ至急」になる。(ド・モルガンの法則)
 この2つはまるで違う。決定的に違う。「かつ」なのか「または」なのかによって、「不要不急」に該当する範囲がまるで変わるからである。したがって、その反対であるところの「必要至急」に該当する範囲もまるで変わる。
 というわけで、「不要不急」の反対が「必要至急」かと言うと、そうは言えそうにない。不明瞭なものに、その反対のものを考えるのは無理がある。

 こーしていつものよーにどーでもいーことをガタガタ書いているわけだが、それはそーと、少しずつオンライン授業の準備が整いつつある。黒板 の構想も進んでいる。あとは「何を説明するか」だ。残った課題はそれだけだ。
 そしてまた思う。まだオンライン授業がまだ始まってもいないのだが、1年間ずっとやればいんじゃね? 学校いく必要ある? ダメかな?

2020年5月8日金曜日

今日の羽田空港 -T1&T2-


 羽田空港 第3ターミナル(国際線)がガランとしているのは予想通りだったが、「ところで、国内線はどうなっているのだろう?」と思って第1・第2ターミナルの方に回ってみた。
 結果は、こちらもガラガラ。外国との行き来が事実上大きな制限を受けているので国際線がガラガラなのは見当がついていたが、国内の移動が禁止されているわけではないので、国内線はもう少し人の移動があるのだろうと想像していた。けれども結果は、国際線よりはいくらか多いとは言え、予想以上にガラガラだった。予想以上だっただけに、第3ターミナルを見たときよりむしろ驚きが大きい。
 下左は第2ターミナルに最近できた国際線搭乗口。今年3月29日にオープンしたはずだが、完全に閉鎖されていた。下右は第1ターミナル内の神社。実は第1・第2・第3ターミナル・ビルのそれぞれに「羽田空港神社」という名前の神社があって、誰でもお参りできる。疫病退散のご利益があるという話は無い。

 余談だが、第1・第2・第3ターミナルとも駐車場はいずれも30分無料。私は車で出かけて3つの駐車場を梯子したが、それぞれ30分以内に退散したので駐車料金はかからなかった。

今日の羽田空港 -T3-

 今年の3月29日(日)から「羽田空港国際線大増便!」のはずだった。けれども実際はCOVID-19の影響でガラガラだった。ほとんどの便がキャンセルで乗客はほとんど見当たらなかったが、JALのカウンターには係員の姿があった。


 今日5月8日(金)午後の羽田空港第3ターミナル(国際線ターミナル)の光景だ。仕事帰りにちょっと寄り道して覗いてきた。
 「不要不急の外出」だと言われそうだが、いやいやそうではない。なぜなら「百聞は一見に如かず」だから。つまり実際に行って自分の目で見ることが「必要」なのだ。しかも、この光景を直に見るのは今しかない。今を逃したらもう見られないかもしれない。つまり「至急」なのである。こうして、このタイミングで羽田空港の国際線を見に行くのは「不要不急」どころか「必要至急」の外出なのである。

 ところで 第1・第2ターミナル は今どんな感じなのか? 気になってそちらにも回ってみた。予想通りだった第3ターミナルに比べて、やや予想に反した感があった。それだけむしろ衝撃が大きかったとも言えるわけだが。

2020年5月7日木曜日

ドリアン・パーティー

 昨日オンライン授業の準備にと 黒板 を買いに百均に行って、その隣にあるスーパーに寄ったところ、ドリアンを見つけた。この春休みに ラオス に行く予定がコロナ騒動で行けなくなって、行けば必ず食べたであろうドリアンを食べ損ねて、それが突然目の前に現れたものだから、旅行に行けなくて浮いたお金を投入すると思えば安いものだと¥3,980を奮発することにした。
 いい匂いだ。なのに、うちの神様(かみさん)と姫様(娘ちゃん)は「くさい」と言う。そして僕が「一緒に食べようよ」と誘っても、付き合ってくれない。おいしいのに。
 そこで近所のママ友(つまり子供同士が友達でその親同士ってこと。「ママ友」以外に適切な用語が思いつかない)に声をかけてみたら、乗ってくれた。うん、良い人だ。やっぱ持つべきはママ友だとしみじみ思う。


 ママ友は「人生初ドリアン」だそうで、おっかなびっくりワクワクドキドキでやってきたが、結果はバクバク食べていった。うん、良い人だ。
 二人で丸ごと1個平げた。お腹いっぱい。幸せなドリアン・タイムとなりました。

2020年5月3日日曜日

★ 新型コロナは哲学のタネ

☆ 統計
(→ https://omori55.blogspot.com/2020/05/blog-post_4.html )

  ◇ 情報伝達をモデル化して、エクセルでシミュレーションする
  ◇ 倍々ゲーム
  ◇ PCR検査実施数はどれくらいが適当か?
  ◇ 前年同月比の振る舞い
  ◇ 携帯電話位置情報の正しい使い方


☆ 経済 編
(→ https://omori55.blogspot.com/2020/05/blog-post_64.html )

  ◇ コロナ対策で現金支給が切り拓くベーシック・インカムな未来
  ◇ 今こそ看護師のストライキにエールを送りたい
  ◇ コロナ騒動で弾けたバブルと湧いたバブル
  ◇ 今日の羽田空港(T3T1&T2


☆ 学校
(→ https://omori55.blogspot.com/2020/05/blog-post_98.html )

  ◇ 大学入試改革元年が面白いことになりそうだ
  ◇ 教科書を読もう
  ◇ 「9月入学」の議論で2つのことがごっちゃになっている
  ◇ オンライン授業の準備は100均の黒板から
  ◇ 


☆ 科学
(→ https://omori55.blogspot.com/2020/05/blog-post_5.html )

  ◇ アビガンか、レムデシビルか
  ◇ ウィルスを巡る3題 ー 見えない敵、コンピュータ・ウィルス、殺処分 ー
  ◇ 「ビート板消毒」で伝えたいメッセージは何なのか?
  ◇ 「不要不急」の反対は?

「自粛要請」が成り立つ条件

 兼ね合い        公正世界仮説 
↓            ↓ 
 協調 → 自粛要請 ← 同調圧力 
↓            ↓ 
 足並みをそろえる     足の引っ張り合い 
公正世界仮説:世界は公正・公平・平等に出来ている、と考える認知バイアス(思い込み)。
       それにより「人と違う行動をとることは不正である」と考えがちである。  

 次の2つはSNS上で話題になったものです。いずれも自粛要請の最中に街に出かける人たちを非難するもので、これらを見た人の多くは「そうだ、そうだ」と共感・応援・同調することでしょう。

(1) (Twitter で話題に)
現役看護師からのお願いです。
外出ないで。感染者増やさないで。どれだけ私達医療従事者が死ぬ気で働いてもバカが移動したら感染が止まらない。もう働きたくない。なんで命削ってまで必死に働いて患者助けてるのにこんなアホのせいでまた寝れない日々を過ごさんといけんの。
   これは、おそらく創作です。私がそう思う理由は、これは現場の声というより「報道から受ける印象そのもの」だと感じるからです。俗に言う、上から目線です。「現役看護師」も自称でしょう。そんなものは、いくらでも言えます。そう、これはなかなか良く出来た創作なのです。


(2) (登山家の野口健さんが Yahoo!ニュース「東京吉祥寺 今週末も賑わう」にリツイート)
なんでこうも想像力のない人が多いのだろうか… 。国からの緊急事態宣言や、都道府県からの自粛要請は何もお国や知事のためのものではなく、僕たちの「命を守る」ため。親、兄弟、子供たち、また、職場の同僚たちに感染させないため。どうしてその事が分からないのかな。
   想像力とは広がるもののはずなのに、彼は視野を狭めることをもって想像力と呼んでいるようだ。「命を守る、感染させない」、そんなことはみんなわかっている。わかった上で、いろんなことの兼ね合いで、出掛けている。それくらいのことは想像しろよ。


 知り合いの教育関係者が「Yahoo!のコメント欄で見かけた」としてSNSに投稿した。この投稿に対するコメントのほとんどが「出掛けている大人たちを非難」するものだった。

(3) (Yahoo!コメントより)
現役高校3年生です。私も、周りの友達も皆家で待機しているのに今日テレビで遊んでいる大人をみました。私達の頑張りが無駄になるのは耐え難いです。
   この高校生はジレンマにあるんだろうな。彼は「じゃぁ私も遊びに行こうかな?」と考えても良かったわけだ。そう考えたのかもしれないし、考えなかったのかもしれないが、彼は「耐え難い」と書いた。それに対して、次のような反応が1つや2つあっても良いと私は思うのだ。「君も遊びに行けばいいのに」と。


 あくまでも自粛です。他人の意見・価値観を材料の1つにするにせよ、判断するのは自分です。

アビガンか、レムデシビルか

 アビガンであれレムデシビルであれ、要は「使い回し」だから、新型コロナ「狙い撃ち」というわけにはいかないだろう。いまあるものを使い回しても「5割の人には効果がなくて、3割の人にはそこそこ効いて、2割の人にはむしろ副作用の方が大きい」、これくらいがせいぜいなのではないだろうか。
 それでも「無いよりはマシ、うまくいく可能性はある」。それくらいに思っておこう。あまり大きな期待はしない方が良い。そして本当に効く薬が登場するのは多分2〜3年後。それまで感染流行はつづく、とそのように考えておこう。


※ 私は医学について素人です。感染症についてド素人です。薬学について何も知らない。
 でも、堂々と言う。だからこそ、ズバリ言える。それでいて、専門家と精度はさほど変わらない。ふふっ。

「9月入学」の議論で2つのことがごっちゃになっている

 ここ数日で出てきた「9月入学案」について、大方の議論は「『今年の』学校の始まりが9月になる」ことと「『今後ずっと』学校の始まりが9月になる」こととがごっちゃになっている。
 前者『今年』については「コロナ次第」なわけで、これからの感染状況に依る。予想すること、準備することはできても、現時点で決めることはできない。
 後者『今後』については「コロナとは別個」に検討・実施するべきことだ。コロナ騒動の最中にそれを検討・実施するのが、はたして得策だろうか。

 そもそも「今年9月にコロナ騒動が収まっている」保証はないのに、どさくさに紛れて「いっそのこと毎年9月始まりに」しちゃえば、「コロナ禍からの一発大逆転ができそう」だと期待しているようなのだ。

 ところで、私が「9月入学案」にどのように考えるかというと、『今年』については「9月開始になる可能性はあるだろうな」と思う。でも、コロナの第3波、第4波がやって来て、そのうちまた休校にならないとも限らない。
 一方で『今後』については「1年半後のことをいま決めるのは時間が無さすぎる」と思う。それはコロナ騒動が落ち着いてからじっくり考えよう。そんなことより今はコロナの方に人・時間・お金などの資源を投入した方が良い。