2020年5月3日日曜日

「自粛要請」が成り立つ条件

 兼ね合い        公正世界仮説 
↓            ↓ 
 協調 → 自粛要請 ← 同調圧力 
↓            ↓ 
 足並みをそろえる     足の引っ張り合い 
公正世界仮説:世界は公正・公平・平等に出来ている、と考える認知バイアス(思い込み)。
       それにより「人と違う行動をとることは不正である」と考えがちである。  

 次の2つはSNS上で話題になったものです。いずれも自粛要請の最中に街に出かける人たちを非難するもので、これらを見た人の多くは「そうだ、そうだ」と共感・応援・同調することでしょう。

(1) (Twitter で話題に)
現役看護師からのお願いです。
外出ないで。感染者増やさないで。どれだけ私達医療従事者が死ぬ気で働いてもバカが移動したら感染が止まらない。もう働きたくない。なんで命削ってまで必死に働いて患者助けてるのにこんなアホのせいでまた寝れない日々を過ごさんといけんの。
   これは、おそらく創作です。私がそう思う理由は、これは現場の声というより「報道から受ける印象そのもの」だと感じるからです。俗に言う、上から目線です。「現役看護師」も自称でしょう。そんなものは、いくらでも言えます。そう、これはなかなか良く出来た創作なのです。


(2) (登山家の野口健さんが Yahoo!ニュース「東京吉祥寺 今週末も賑わう」にリツイート)
なんでこうも想像力のない人が多いのだろうか… 。国からの緊急事態宣言や、都道府県からの自粛要請は何もお国や知事のためのものではなく、僕たちの「命を守る」ため。親、兄弟、子供たち、また、職場の同僚たちに感染させないため。どうしてその事が分からないのかな。
   想像力とは広がるもののはずなのに、彼は視野を狭めることをもって想像力と呼んでいるようだ。「命を守る、感染させない」、そんなことはみんなわかっている。わかった上で、いろんなことの兼ね合いで、出掛けている。それくらいのことは想像しろよ。


 知り合いの教育関係者が「Yahoo!のコメント欄で見かけた」としてSNSに投稿した。この投稿に対するコメントのほとんどが「出掛けている大人たちを非難」するものだった。

(3) (Yahoo!コメントより)
現役高校3年生です。私も、周りの友達も皆家で待機しているのに今日テレビで遊んでいる大人をみました。私達の頑張りが無駄になるのは耐え難いです。
   この高校生はジレンマにあるんだろうな。彼は「じゃぁ私も遊びに行こうかな?」と考えても良かったわけだ。そう考えたのかもしれないし、考えなかったのかもしれないが、彼は「耐え難い」と書いた。それに対して、次のような反応が1つや2つあっても良いと私は思うのだ。「君も遊びに行けばいいのに」と。


 あくまでも自粛です。他人の意見・価値観を材料の1つにするにせよ、判断するのは自分です。

0 件のコメント:

コメントを投稿