(2009年6月)
絵本「おさる日記」(文 : 和田誠 、絵 : 村上康成 、偕成社)を娘に読んでやりました。日記の書き手はしんちゃんで、しんちゃんのおとうさんは船乗りです。抜粋して引用します。×月×日
おとうさんはおみやげをぼくにくれた。おさるをくれた。まだちいさいおさるです。
×月×日
もんきちはまいにちバナナをたべていますが、きょうはじぶんでバナナをむいてたべた。
だんだんあたまがよくなるのでたのしみです。
×月×日
もんきちの毛がうすくなるからおかあさんにきいたら、夏だからはえかわるのでしょうとおかあさんがいった。
×月×日
おさるは人間になったのだから、もんきちも人間にだんだんなるのかなとおもった。
そういえばしっぽもみじかくなったみたいだ。
×月×日
もんきちはすっかり人間のこどもになってしまった。 ぼくはびっくりしたけど、
おさるがだんだん人間になるのは科学的なことだから、あんまりびっくりするのははずかしいとおもいます。
×月×日
「おかしなことがあるもんだな」とおとうさんがいった。
「ほんと、それにこんなふしぎなことが、二度もおきるなんて」とおかあさんがいいました。
・・・近くで他のことをしながらなんとなく聞いていた妻が「こわっ」と言った。
外野を無視して、ボクは娘に聞いてみた。「おかしなこと、って?」
娘は「・・・ もんきち、人間みたいになったね」
ボクは続けて、「なんで、『二度も』なんだろ?」
一瞬の間をおいて、娘は急に笑い転げた。6歳児の読解力おそるべし。