2019年3月23日土曜日

読書マップを描いてみよう

 「読書マップ」のサンプルを見せた後で、今度は生徒に「本や記事の内容をマップ化」してもらいます。かける時間は、マインドマップ授業の4回目の後半から5回目までの1時間半。
 「物語を分析する/創作する」ではフィクションを題材にしましたので、今回はノンフィクションでいきたい。とはいっても、実際に何をマップ化させるかは、考えどころです。

◇ 単行本でやるにはかなりの時間と労力が必要です。授業時間内ではとても完結できません。授業で1回経験して、それを踏まえて長期休みの課題にするなら良いかもしれませんが。
◇ 新聞記事でやれば「読む→マップ化→提出」まで1時間でなんとかできそうです。けれども新聞記事はもともとうまく要約されていますから、簡単すぎてあんがいと達成感はありません。
◇ 百科事典を使うのも手です。けれども、冊数(クラスの人数分の冊数があるか)の問題があります。高校生にふさわしい内容を選び出すのも難しい。
(◇ノンフィクションにこだわらなければ、短編小説でもスピーチでもいいでしょう。)

☆ いいものを見つけました。文藝春秋社から出版されている「日本の論点」という本です。この本は毎年出ているもので、2007年の場合は90個のテーマに分けて解説しています。1テーマあたり2~4ページくらいですから、読む分量としても適当です。解説は専門家や批評家の書下ろしによるもので、公正中立というより著者の立場がはっきりしています。立場・主張がはっきりしている方が反論もしやすいでしょうから、それでいいとボクは思っています。
 本を分解して、テーマごとにホッチキスで留めれば、最低でも半分の45個の小冊子ができます。ページの裏表を分けることができないからですが、2冊を分解すればすべてを網羅できますね。これで1クラス分は余裕で確保できますから、これを全クラスで使いまわせばいいわけです。分解&ホッチキス作業が面倒そうですが、今年はこれでやってみようと思っています。
   《描き方マニュアル
◇ 中心に「出典」を書く。
  ・本→「タイトル・著者・出版社」
  ・記事→「○○新聞・日付・○面」
◇ その周囲に「要約」を書き込む。
  ・丸で囲む。(著者モード)
  ・単語または短いフレーズで。
◇ あなたが思いついたことを書く。
  ・囲まない。(自分モード)
  ・適宜、囲み・矢印などを使う。
    《トライアル4
◇ まずしっかり読んで、理解する。
◇ 下書き(メモ書き)
  ・キーワード・キーフレーズ
  ・面白かった点・気になった点
  ・どこに注目するかは、人それぞれ。
◇ 清書
  ・関連しているものを近くに集める。
  ・著者モードと自分モードを分ける。
  ・絵を描き加える。
もとの内容を忠実に再現する必要はありませんが、ポイントは押さえる必要があります。と言いつつ、自分なりのチョイスや自分なりの解釈があっていいんです。自分の考えを盛り込んでかまいませんし、盛り込まなくてもかまいません。読書感想文を書かせるよりはずっとマシだと思うのですが、いかかでしょうか?


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