2019年5月13日月曜日

ヒマがあるとパゴダを造っちゃう人たち(ミャンマー)

 典型的なのは バガン だが、バガンに限らずミャンマーのどこへ行ってもパゴダがたくさん建っている。古いものを守り伝えるにとどまらず、新しいものもどんどん造るし、やけに大きなものも造る 。そしてパゴダがあれば、仏像もたくさん作ることになる。そのためにミャンマーの人たちはかなりの労力を注いでいるはずなのだ。
 でもミャンマーの人たちは、どうしてそんなにたくさんパゴダを造っちゃうんだろう。
◇ 昔から生活が豊かだったから?
◇ 強迫観念に襲われているから?
 どちらも正しいんだろうと思う。熱帯で雨も多く、食うに困ることはあまり無かったのだろう。だから生活に余裕があったんだろう。その意味で、昔からそして今も、ミャンマーは豊かな国なのだ、たぶん。そうでなければ、パゴダ造りに時間と労力をかけられるはずがない。
 でも、余った時間と労力をパゴダ造りに向けさせるにはもう1つの条件がなければならない。余った分をパゴダ以外のことに振り向けたのではパゴダは建たないからである。
 それを、彼らの信心深さの故であるとか、彼らにとっての善行(徳を積む)の形と言ってもいいのだが、彼らが強迫観念に突き動かされているからという言い方もできないわけではない。というのは、ミャンマーの人々は常々地獄の話を聞かされ、地獄絵を見せられているのである。
 現世で悪い行いをすると地獄に落ちる、良い行いをすると天国に行ける。地獄には行きたくない、天国に行きたい。その想いが、ミャンマーの人たちにパゴダを造らせている、そんな面もあるように思う。

 豊かで生活にゆとりがあって、地獄に行きたくない一心でそのゆとりを丸ごとパゴダ造りに投入する人たち。ミャンマーの人たちってそういう人たちなんだよな、きっと。

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