2019年5月13日月曜日

北朝鮮に対して中国はどう出るか?

 中国はあちこちで領土問題を抱えている。
 日本との間では尖閣諸島(中国名:釣魚島)。日本の実効支配が続いているが、中国は1970年代から「中国の領土だ」と言い出した。近海で石油や天然ガスが埋蔵されていることがわかってからである。今では毎日のように中国船が近海を航行しているし、すでに中国はそのあたりの海で天然ガスを採掘している。
 東南アジアの国々との間では南沙諸島や西沙諸島。地図で見るとベトナム沖やフィリピン沖にしか見えない場所を、中国は自国の領土だと主張している。いくつかはベトナムから武力で奪い、いくつかはフィリピン軍が台風から一時避難した隙に中国軍が上陸して占拠した。今では埋め立て・飛行機の滑走路建設が進んでいる。
 インドとの間でも長年国境線でもめていて、時々衝突が起きている。ブータンとの間では、国境線でもめている領域で中国が勝手に道路を建設したことが先日ニュースになった。

 さて、北朝鮮のミサイル発射・核実験が問題になっているが、仮に紛争状態になった時に、中国はどう出るか?
 中国は領土を広げようとするのではないか。中国が他の地域でやっていることから類推すると、いかにもありそうなことだと僕は思うのである。
 中国が一番欲しがっているのは、北朝鮮の北東の端、日本海に面した部分だろう。地図で見ると、中国の北東の端はほんのちょっとの距離で日本海に面していない。その辺りがちょうど北朝鮮のロシアの国境線なのだが、中国の北東の端からあと20kmほどで日本海なのだ。
 日本海への出口が確保できれば、中国の経済的メリットは大きいだろう。中国東北部は大きく様変わりすることだろう。そしてそうなると、将来的に中国は日本海の島々の領有権を主張するかもしれない。したたかな中国だから、それくらいのことを考えていても不思議ではないと僕は思うのだが、いかがだろうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿