2019年4月3日水曜日

アンパンマンに見る、幸せの条件

◇ ひもじい思いをしない
 お腹をすかせた子がいると、アンパンマンは自分の顔をちぎって食べさせる。アンパンマンが戦うのは有事のときだけであって、普段は困っている人やお腹をすかせた人を助けている。
 人間にとって幸せの第一条件は、ひもじい思いをしないこと。それを満たしてくれるのがアンパンマンだ。強いだけのヒーローなら他にもいる。古いものではウルトラマン、新しいものではプリキュアなど。
 それらと比べて、アンパンマンのヒーローっぷりは別格である。最も大事なものを満たしてくれるのだから。

◇ 人に喜びを与える
 アンパンマン・ワールドでは、みんながみんなにタダでご馳走する。それが神の恵みであることは、前の記事に書いた通り。
 そんなとき、ご馳走される側(たとえば、カバおくん)もうれしいが、一番喜んでいるのはご馳走する側である。
 幸せの第二条件は、人に喜びを与えること。うまいものを食うことよりも、食べてもらうことが幸せなのだ。冬の寒い日にシチューおばさんは、あったかいシチューをみんなにふるまう。バイキンマンとドキンちゃんにも。

◇ 自分の力を発揮する
 バイキンマンはメカニックである。いろんなメカを自作し、自分で操縦する。バイキン城は工場さながらである。バイキンマンのハイテク好きは、ドラえもん並み。そんなバイキンマンに、アンパンマンは素手で立ち向かう。
 アンパンマンの武器はアンパンチとアンキックだけ。アンパン光線もなければ、アンパン剣もない。それでも、みんなで力を合わせてバイキンマンをやっつける。幸せの第三条件は、自分の力を発揮すること。
 自分たちには力がある。他のものに頼るより、自分たちの力を発揮すればいい。みんなそれを知っている。


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