2019年4月3日水曜日

バイキン城はどこにある?

 アンパンマンのお話のお決まりのパターンは、
アンパンマン、新しい顔よ! → げんき100倍、アンパンマン →
 → アンパーンチ! → バイバイキーン・・・
バイキンマンはヒューンと飛ばされて、そして最後にチカッと光る。その光ったあたりにバイキン城がある

 お話の中では、バイキン城のある場所は明示されていない。けれども、証拠はそろっている。

  • バイキン城は岩山の上にある。そこはいつも薄暗い。つまり、夜である。しばしば雷が鳴り響いている。
    ということは、バイキン城がある方角は太陽が沈む方角、つまり西だということになる。
  • バイキンマンが飛ばされてチカッと光る場所は、角度でいうと斜め上25度。この角度はいつも一定である。
    斜め上25度が、何を意味するか。それは歩いて登れる傾きである。
  • そこまでの距離はどれくらいかというと、向こうに見える山のあたり。むちゃむちゃ遠いわけではない。
    近いような遠いような、でもやっぱり近いような、それくらいの微妙な距離である。
  • でも、アンパンマンのマントではバイキン城に行き着けない。それが異次元空間にあるからだ。
    だからバイキンマンとドキンちゃんは、バイキン城と街の間をUFOに乗って行き来する。

もうおわかりですね。西の方の遠くて近い場所。やや上方にある異次元世界だが、いざとなれば歩いていける。そう、バイキン城はあの世なのだ。

・・・念のため、他の可能性をチェックしてみよう。
  • キリスト教の神の国は真上に、仏教の地獄は真下になきゃいけないから、西、斜め上25度に合わない。ボツ。
  • ブラックホールならはるかかなたに、友達の家ならすぐ近所になきゃいけないから、距離感が合わない。ボツ。
  • バイキンUFOとドキンUFOはタイムマシンじゃないから、バイキン城が過去や未来にあるわけでもない。ボツ。
  • ほぅらやっぱり、あの世だ。日本人のハートに即していえば、そういうことになる。
あの世は、必ずしも忌むべき存在ではない。あの世は、ボクたちを見守ってくれている。日本人はそう考える。
 同様に、みんなはバイキンマンやドキンちゃんが嫌いなわけじゃない。むしろ、みんな大好きだ。アンパンマンだってメロンパンナちゃんだって、時にはバイキンマンやドキンちゃんと仲良くするし、協力もする。
 だけど、いたずらは困る。そういうときは、しばし退散してもらうにかぎる。それが「アンパーンチ」なのだ。ちょっと手荒な魔除けの儀式である。


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