2019年8月29日木曜日

人はなぜゴキブリをあんなにも嫌うのか?

 黒い(黒光りしている)から? いや、それは違うだろう。黒いものが嫌いなら、カブト虫やクワガタが愛されるはずがない。
 有害(不衛生)だから? いや、それも違うだろう。それはハエや蚊やクモに比べてゴキブリが特に嫌われる理由にならない。
 丸い(楕円形)から? いや、それもあり得ない。てんとう虫やウサギの尻尾が嫌いだという話もあまり聞かないではないか。
 さて、ゴキブリにだけある特徴はなんだろう? ゴキブリが特に嫌われる理由は、そこにこそあるのではないか。

 そんなふうに考えて思い至ったことが一つだけある。ゴキブリの運動神経だ。人が手で叩こうにも、直前まで平然とそこに居て、手に触れる寸前のところでヒョイと身をかわす。何度やってもその度に逃げられて、そしてゴキブリは平然とその辺りに居続ける。
 その運動神経を人は恐れるのではないか。同時に人はゴキブリにバカにされているように感じるのかもしれないが、運動神経という点において、人はゴキブリに勝ち目が無い。一度追いかけてみれば分かることだ。
 人を舐めたような顔でそこに居て、やっつけようにも徒労に終わり、人に無力感を味わわせる。それがゴキブリ。人とは比べ物にならないくらい優れた運動神経のなせる技である。その能力は、他の虫たちよりも抜きん出ている。
 仮説であるが、それ故に人はゴキブリがあんなにも嫌いなんじゃないだろうか。私には他に理由が思いつかないのだが、いかがだろうか。

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