2019年4月13日土曜日

戦跡めぐり(シンガポール)

(2018年冬)

 シンガポールでは旧日本軍とイギリス植民地軍との戦争ならびに日本による占領の歴史をきちんと保存・展示している。それぞれのポイントには第二次大戦終結50年を記念したボードがあって、それであることを示している。順番に巡るためのトレイルも設けてある。いずれも Heritage と銘打っている。すなわち戦争・占領の歴史もまたシンガポールの歴史遺産だという認識だろう。
 ビーチにはマレー半島からシンガポール島に上陸する際の戦いについての説明があった(写真右上)。イギリス軍の基地跡には梃子の原理を使って大砲の玉の重さを実感する設備があった(写真左上)。


 かつてのフォード自動車の工場は、イギリス軍が日本軍に降伏することを調印した場所で、今は戦争・占領博物館のようになっている。シンガポールで戦跡を巡るなら、ここが一番の見どころになるだろう。当時の日本側・イギリス側双方の新聞記事やテレビ映像をふんだんに用いていて、その意味で客観的に資料を並べている(写真左中)。
 ここは展示の仕方が上手だから、それを見に行くのも良い。日本軍の占領が始まってから物価がどんどん上がった様子を、卵の値段を例に挙げて、当時使われていた軍票(日本軍が発行した紙幣)で示していた(写真右中)。

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