2019年4月27日土曜日

地熱発電所の実情(八丈島)

 八丈島は火山島だから温泉が豊富で、地熱発電所 がある。運転しているのは東京電力で、発電所の敷地内に八丈町立の施設「八丈島地熱館」がある。
 見学してきた。客は僕一人で他には誰もいなかったおかげで、係りの人は丁寧に説明してくれた。
 解説のためのビデオで、こんな話をしていた。
地熱を発電に利用した後に、温水を近隣の農園・ビニールハウスに送って作物を栽培している。
パッションフルーツやパパイヤなど熱帯・亜熱帯系の作物を育てているらしい。ビデオの中で農家の人はこう言っていた。
以前は灯油を燃やしていたが、地熱による温水を使うようになってコストが10分の1になった。
実際、地熱発電所の周りにはビニールハウスがあって「えこ・あぐりまーと」という農産物販売所もある。僕は係りの人にいろいろ質問してみた。そこでわかったこと。
 東京電力から温水の供給を受ける契約はすでに切れている。地熱発電所の操業開始は1999年で、そのとき15年間の契約を結んだが、その契約は2014年に切れていて、現在は温水は供給されていない
地下の熱水にいろんな鉱物が溶け込んでいるからだろう。機械の耐用年数はあまり長くないようなのだ。発電そのものは続けているが、それもいつまで続けられるかわからないらしい。こういう実態はビデオでは紹介されないので、気になるなら積極的に質問した方が良い。案外普通にきちんと答えてくれる。
 その後ですぐ近くにある「えこ・あぐりまーと」に行ってみた。普通に営業していて、農産物や土産物を確かに売っていたが、客はいなかった。そこは住宅街からも少々離れている。だからだろう、地元の人の姿もなかった。客がいなかったのはたまたまかもしれないが、そこに大勢の客が来る様子は想像できない。

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